YAMAMOTO×KANAO

WIGの専門分野は、
Webサイトを使った目的実現。

山本

どうしましょう、まずWIG(Webインテグレーショングループ)の仕事から説明しときますか。

金尾

そうですね。私はディレクターで、すごく簡単に言うとホームページを作る仕事ですよね。構成や表現の切り口を考える人。コーダーやデザイナーやコピーライターなど、専門の方と一緒にWebサイトを作ります。

山本

もちろんWebサイト制作はするんだけど…むしろそのWebサイトを使って会社をブランディングしたり、集客を目的にこういう施策でコンテンツを作りましょうと提案したり、目的・ターゲット設定、戦略策定から入るのがAEMのやり方ですね。WIGはむしろそっちが専門です。

金尾

山本次長は、プロデューサーですよね。

山本

僕はプロデュースもディレクションもどっちもやるんだけどね(笑)。プロデューサーは、一番大枠のところ、つまりお客様への聞き取りや戦略提案を中心にやる職務。で、もうちょっと具体化してサイトマップ・ワイヤーフレームに落とし込むとか、ページの狙いを実現するために内容や表現をこうしましょうっていう風に、制作の指揮を執るのがディレクターっていう分担かな。

金尾

ディレクターもAP(営業担当)と組んでクライアントとやりとりするし、見積りや提案もするので、何でも屋さんってところはありますね。

山本

ディレクターにも得意分野があるからね。技術的な要件が多ければ僕が出るし、もうちょっと感性寄りのWebサイト制作なら金尾さんにしようとか、その分野に知見や経験がある人とか、APや上司がメンバーをアサインすることが多いね。
ただナレッジ共有は永遠の課題でもあるので、課題解決策とかWebサイトの技術仕様については、部内の案件の共有会でもっと共有していきましょう。

デザイナーからディレクターへ。視点も変わりました。

山本

金尾さんは、デザイナー出身だよね。

金尾

新聞社のデザイン部で8年間女性向けのフリーペーパーを作っていました。で、これからの時代はWebの方がいいって簡単に思っちゃったんですよ。AEMに入社する時も、頭の中では「余裕」って思ってたんです。だけど、入ってみたら全然分からなかったですね。最初は単語の意味も分からなかった。

山本

専門用語が多いから。

金尾

最初は分からなかったけど、統括も山本次長もめちゃくちゃ優しくて、聞けば絶対教えてくれるじゃないですか。その都度聞いて覚えて、ちょっとずつ理解できてきました。
ワイヤーフレームの作り方もやりながら覚えたんですけど、うちの統括って基本的に否定しないですよね。提出するとまず受け入れてくれて、具体的にアドバイスしてくれるから改善方法が分かりやすかった。説明だけじゃなく、実践で作業しながら学べたのはすごい良かったなって思います。

山本

AEMに入って、仕事の仕方や考え方は変わった?

金尾

そうですね。まずお客さんのサイトをまっさらな気持ちで見て課題を抽出しますよね。その時、最初のうちは見た目重視で考えてたかもしれないですね。でもWebのことが分かってきて、キレイさプラス、導線などの機能性を考えるようになりました。
制作中のデザインチェックでも、コーディングを考えた時に無理のあるデザインなら調整してもらわないといけないので、そういうところまで見るようになった。

山本

見出しのレベル構造とか、レスポンシブをどうするか考えてないとかね。

金尾

デザインは自己満足だけじゃいけないって思うし、演出だって凝ったものが必ずしも良いわけじゃない。アニメーションにこだわりすぎて無駄な工数がかさむより、優先順位をつけて引き算することを意識するようになりました。もちろん演出も大事なので、どこまでやるかは毎回悩んでます。

経験を積み、効果だけでなく運用までを考えるスタンスへ。

金尾

山本次長はずっとWebですか?

山本

前職でWebサイト制作をしてた時からずっとWeb業界ではあるんだけど、AEMに入社した当時は自社メディアの運営をしてたし、その後はWebコンサルとしてクライアントサイトのSEOやリスティング広告の効果検証をしてた。

金尾

SEOや技術といえば山本次長って感じですもんね。次長はAEMに入って何か変わりましたか?

山本

僕がWebの仕事を始めたのって、元々は外に出たくなかったからなんですよ(笑)。自社メディアなら外に出ることはないだろうと思ってAEMに入社して、異動でちょっとずつ外に出る機会が増えるうち、1人で案件を担当することになっちゃった(笑)。経験も増えたし、自分以外の案件を説明できるようになって多少自信がついたのかも。

金尾

意外ですね!

山本

だんだん顧客満足を優先的に考えるようになったかな。こうするとSEO的な数値は良くなるかもしれないけれど、SNSやブログまで一気に始めると運営が大変だとか。クライアントの社員になったつもりでリリース後のことまで考えます。
あとは、お客様が何を課題にしてるかを明確にして共有するようにしてます。デザインが問題なのか、導線か、もっと手前でターゲット設定を間違えてるんじゃないか。アクセス解析の数値を見せながら解決すべきポイントを理詰めで提案するから、僕の提案書は夢が見られる提案書ではないかもしれない。

金尾

え、ちょっと見たいです。

山本

例えば…これ、最近出した提案書なんだけど。まず、今お客様が設定してるターゲットはこの層だけど、リードの段階を細分化して、重要な客層を取り逃がしているということを指摘してるのね。で、現サイトのデザイン・コンテンツの問題点と、重点ターゲットをつかまえるリニューアル案。

金尾

なるほど。やりたいことは同じなんですけど…私は、もっと感覚的にターゲット設定を考えてるのかもしれないです…。

Web制作の魅力は、自分が関われる範囲が広いこと。

山本

金尾さんは、Webの仕事の面白さって何だと思いますか。

金尾

ゼロから全体像を見られるのが楽しさだと思ってます。ひとつの制作案件の仕事内容が10まであるとしたら、デザインってその一部だし、以前は3くらいの段階からスタートしている感覚だったんです。今は、お客様の意見を生で聞いて丸ごと関われるのが面白いですね。
逆に、デザイナー時代は編集者の意図をカタチにさせられていると感じていたけれど、逆の立場に立ってみて、改めてデザインってすごいなって気付けた。自分が想像している以上のものが出来上がって感動したことが何回もあります。
山本次長はどうですか?何が面白いと思ってます?

山本

一番最初は、大学生の時、自分でHTMLを触って「おぉ、これでサイトが作れるのか」「ここにアップすれば公開できるんだって」ていうことに感動した。
今は、自分が関与できる領域が広いところかな。戦略策定・企画構成から、制作して、公開した後検索順位やアクセスを分析したり改善したり。関わったものが全世界で公開されて、端末さえあればどこでも見られちゃう。それはやっぱりすごいことだと思う。

金尾

そうですね、たしかに。私、今はもう紙よりWebの方が好きですもん(笑)