ERIKA MIIKE

未経験から始まった、
アシスタントデザイナーの仕事。

三池さんは未経験で入社されたんですよね。入社してすぐ、どんな仕事からスタートしたのか教えて下さい。

三池

最初は、印刷物の修正増刷の仕事が多かったです。入稿するだけのものやちょっとした修正、時々Webサイトのパーツのデザインなどもやりました。そこから徐々にカレンダーやA4両面くらいのツールへ、ページ数やデザイン要素が増えてきた感じです。

作業はすぐに覚えられましたか?

三池

少しずつです。印刷物の入稿データを触ること自体がはじめてだったので、データの作り方や入稿時の注意点などを教えてもらって、ショートカットなど基礎の基礎から調べながら作業を進めました。Illustrator(デザインソフト)については自分でも勉強していたんですが、結局、実践で使わなければ覚えられないことが多かったですね。先輩方も忙しかったと思うのに、小さな修正でも1回ごとに確認していただいて、その度にフィードバックをもらって学んできました。

初期の仕事で、何か印象に残っている仕事はありますか?

三池

はじめて任せてもらったのは、会社案内に挟み込む4ページのデータブックでした。テキストだけのシンプルなデザイン。でもこれが結構難しくて、文字組みも余白の作り方も全然うまくいかなかった。データの作り方も、もっと効率の良い方法があると先輩からフィードバックをもらって、一度まっさらに戻し、考えながら作り直しました。その時「誰でも触れる修正しやすいデータを作ることが大事」とも言われたんです。それまで考えたこともない新しい視点だったのでとても勉強になりました。

1歩ずつステップアップし、
デザイナーとして案件を担当。

表現案をゼロから考えて作ることもあったのでしょうか?

三池

先輩のデザイン提案で、私が別案を作る機会が何度かありました。提案に携わると、それまでと違って企画主旨やヒアリング内容が見えてきます。これを伝えるならこういうデザインがいいという想像は膨らむんですが、いかんせん表現する技術が伴っていない。うまく表現できないし、中途半端な表現では受け取られ方が全然違ってしまって、もどかしさを感じることが少なくありませんでした。先輩方は相当なクオリティで仕上げてくるので、自分の実力が足りていない現実と、先輩方への憧れと、悔しさと、いろんな感情が入り混じりました。

そんなこともあったんですね。そういう悔しさを超えて、現在はデザイナーとして活躍されているわけですね。

三池

はい。今年から1人でデザインする案件をやり始めました。
まだまだディレクターからご指導いただくことが多く、ひとり立ちというには早い段階ですけど。

改めて、デザインって緻密な作業なんだと思っています。

デザイナーって、どんな指示や素材からデザインを発想するんですか?

三池

案件によるんです。構成案からデザインを起こすこともありますし、すでにコピーや写真がある場合もあります。実績や様々な参考資料からヒントをもらいながら2〜3の方向性を探ってみて、プロデューサーやディレクターと協議しながら提案までもっていきます。
ある程度狙った表現に近づくようになっても、オリジナリティをプラスするのは難しいですね。AEMに入って、改めてデザイナーって凄いなと思うようになりました。以前はかわいい・かっこいいという感覚でしか見ていませんでしたが、それがどれだけ色や文字やバランスを計算して作られたか…。AEMの先輩方って、校正の時に線の長さが1mm違っても気付くんですよ。普段から神経を巡らせているんだと思います。

相当緻密な作業なんですね。

三池

本当にそうだと思います。面接の時、ADに言われたんです、デザイナーって華やかじゃないよって。地道な確認と、地道な作業が本当に多いって。でもその地道な作業が巧くハマった時に「こういうことか!」っていう気持ち良さがある。アドバイスをもらって直してみて、「こんなに仕上がりが違うんだ」と発見することが毎日のようにあります。
また、お客様とお話する機会をいただいて、お客様に近いってすごく大事なことなんだと感じました。これまでは自分が作ることに一生懸命でしたけれど、お客様への理解が深まるほど独りよがりじゃダメだと思うようになった。デザインの大きな目的はお客様の課題解決であって、伝えるべきことを視覚的に整理することがデザイナーの役割です。目的を達するための緻密さが必要なんだなと思います。

心が折れなかったのは、
1を聞けば10教えてくれる
先輩方のおかげです。

入社してみて、AEMはいい会社だと思いますか?

三池

思います!入社する時にいくつもの企業を調べましたが、その中で一番熱くて、Webサイトのコンテンツが充実していたのがAEMでした。お客様の成長支援のため、課題解決のためにクリエティブをする姿勢に強く共感して、「私がやりたい仕事はこれだ!」と確信したんです。その気持ちは今も変わらず、ここで仕事ができていることを嬉しく思っています。

働きやすさという面ではどうでしょう。

三池

いろいろ吸収できる環境です。未経験で入ったのに、先輩方は苦とも思わずに教えてくれる。1聞いたら10返してくれるような方ばかりなんです。歴代のデザイナーが残した実績・データが数多くあるので、そこから学ぶこともできます。はじめから無理矢理難しいことをさせられるわけではなくて、私の実力に合った仕事で適切にステップアップさせてもらっている感覚があります。
みなさん優しいからすごく質問もしやすくて、それは心の支えでもあります。大変な時でも心が折れなかったのは、絶対、そういう環境のおかげだと思っています。

今後、企画ディレクションをやってみたいとか、こんな案件をやってみたいというイメージはあるんですか?

三池

企画を考えるのは好きですけれど、やっぱり自分で作ったっていう「わが子感」には代え難い(笑)。私は、自分が作業して作ったという実感が楽しいんです。デザイナーは、目に見える物を形に残せるのが一番やりがいだと思います。
案件としては、今後はWebをもっとやってみたいかな。これまではLPの制作がメインだったので、ページ数のあるコーポレートサイトなどを作ってみたいです。

実現する日は遠くなさそうですね。ありがとうございました。